「産後ケアは贅沢ではない」国際女性デーに考えたい、産後の女性の権利と社会インフラ
- 2 日前
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3月8日は国際女性デー(International Women’s Day)。
女性の権利とジェンダー平等について考え、行動する日として、世界各地でさまざまな取り組みが行われています。

この日にぜひ目を向けたいテーマのひとつが、出産後の女性の状況です。
出産は、命を生み出す尊い営みであると同時に、女性の身体にとっては大きなダメージを伴う出来事でもあります。
さらに産後には、
・生活環境の急激な変化
・慣れない育児による孤立
・産育休による社会からの一時的な離脱
といった大きな変化が重なります。
その中で多くの女性が、
「自分のことは後回し」「母親なんだから頑張らなきゃ」
と、自分自身の感覚や希望を脇に置くことに慣れていきます。
しかし本来、女性は母である前に、ひとりの人です。
自分の身体を大切にすること。自分の気持ちに耳を傾けること。
自分の人生をどう生きるかを考えること。
それらは、誰もが持っている当たり前の権利です。
産後は、人生を問い直すタイミングでもある
出産は、人生の大きな転機です。
仕事、パートナーシップ、家族の形、これからの生き方。
それまで当たり前だった価値観が揺らぎ、自分の人生を問い直す機会にもなります。

けれど現実には、その問いにゆっくり向き合う余裕はほとんどありません。
身体は回復途中。慢性的な睡眠不足。慣れない育児。
社会の側も「赤ちゃんのケア」には目を向けても、母親自身の回復や人生に光が当たることは多くありません。
その結果、気分の落ち込みや、産後うつ、あるいはうつ未満のメンタルの揺らぎを抱える人も少なくありません。
産後ケアは「贅沢」ではない
日本では長い間、産後の女性の回復やケアは「家庭の問題」や「個人の努力」に委ねられてきました。
しかし、出産は社会を支える営みです。
新しい命が生まれることは、社会の未来そのものでもあります。
だからこそ、産後の女性が心身を回復し、人生を立て直していくためのケアは、贅沢なサービスではありません。
それは本来、“誰もがアクセスできる社会の基盤(インフラ)”であるべきものです。
産後ケアには2つの段階がある
産後ケアには、大きく分けて2つの段階があります。
ひとつは、「受ける産後ケア」です。
身体を休めたり、サポートを受けたり、まずは心身を回復させるためのケアです。
そしてもうひとつが、「取り組む産後ケア」です。
自分自身で身体を動かし、回復を促すこと。そして対話を通して、自分の気持ちやこれからの人生を見つめ直していくこと。

この2つのケアは、どちらも大切であり、セットになってはじめて“産後の心身の回復”と“ 人生の再スタート”を支えるものだと、マドレボニータは考えています。
マドレボニータが提供する「取り組むケア」
認定NPO法人マドレボニータが行っているのは、この「取り組む産後ケア」です。

産後ケア教室では、
・身体を回復させるための運動
・参加者同士の対話
この2つを組み合わせたプログラムを実施しています。
身体を動かすことで、自分の身体の感覚を取り戻すこと。
そして対話を通して、「私はどうしたいのか」「どんな人生を生きていきたいのか」
という問いに向き合うこと。
それは、産後という人生の転機において、自分の人生を主体的に選び直すプロセスでもあります。
母になっても、「私」は消えない
子どもを育てることと、自分の人生を生きることは、本来対立するものではありません。
けれど社会の中では、母親だから我慢する自分のことは後回しという空気が、いまだに存在しています。

だからこそ、産後に一度立ち止まり、身体と心、そして人生を見つめ直す時間が必要です。
国際女性デーに、産後の女性の人生を
国際女性デーは、女性が尊重される社会を考える日です。

その社会には、出産を経験した女性が身体を回復し、自分の希望を見つけ、その希望を実現する選択をしていける環境も含まれているはずです。
産後ケアは決して贅沢ではありません。
それは、母になった女性が、ひとりの人として生き続けるための社会インフラです。

マドレボニータは、産後ケアを通してその当たり前が大切にされる社会を目指しています。
この国際女性デーに、産後の女性の心身と人生にも、ぜひ目を向けてみてください。





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