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「私は独りじゃない!そう思えた1ヶ月間」〜産後ケアバトン制度利用者の声〜

マドレボニータでは、ひとり親、双子や三つ子など多胎児の母、障がいのある児の母、早産児・低出生体重児の母、10代の母など、よりサポートが必要な立場にある母親たちに『産後ケア教室』の受講料を補助や介助サポートが適用される産後ケアバトン制度を設けています。


今回はこの制度を利用し、大泉学園教室11月コースにご参加くださった双子母のおーちゃんから、とっても嬉しい感想が届きました。

左:双子母のおーちゃん 右:介助サポーターの吉田紫磨子インストラクター

慌ただしい日常の中で、こんなにも丁寧に気持ちを綴ってくださったことに事務局一同、感動をしています!!


そして、これをご支援くださっている皆さんや、今まさに子育てに奮闘されている皆さんにも、その周りの皆さんにも・・・とにかく多くの方に読んでいただきたい!と思い、掲載のお願いをしたところ、ご快諾をいただいたので、ご紹介します。(おーちゃん、ご快諾ありがとうございました)


ぜひ最後の動画メッセージとともにご覧いただき、多胎児育児のリアルも知っていただけたら嬉しいです。


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Q.教室に参加してよかったことを教えてください


①外出が億劫ではなくなったこと  

電車に乗っての外出は、マドレが初めてでした。  


そもそも赤ちゃんを2人連れての外出は、準備も大変だし荷物は多いしで、出るまでが一苦労。出かけたら出かけたで、赤ちゃんが2人同時に泣かないかどうかずっと心配だったり、泣き止まなければ周りからの視線が痛く、申し訳なくて途中下車しなければならなかったり……。


これに加えて、双子が珍しいのもあって、「わー!双子ちゃんだー!」から始まり、ベビーカーのなかを覗き込まれ、「何ヶ月ですか?」「自然妊娠ですか?」「やっぱり一緒に泣くんですか?」「夜はふたり同時に寝るんですか?」などなど、道端で質問攻めになったり、「かわいいけど大変そうだから自分には双子は無理」「大変だけど、いっぺんに育つから良いわね」など、自分に余裕がないと素直に聞き入れられないことを言われることもしょっちゅうあり、外出が嫌になっていました。


それでも日中出かけて刺激を与えないと夜寝ないし、午前中のグズリがひどくてノイローゼになりそうで近所に連れ出すなど、出かける時はだいたいネガティブなことが理由になっていました。  


マドレに行くときは介助ボランティアの方のお力添えもあって、声をかけていただいたときに(良い意味で)自然にスルーする術も身につけられましたし、電車のなかで泣いてしまっても、案外、他の人は静観してくれることの方が多いこともわかりました。


また、「マドレに行って運動してリフレッシュするため」という、ポジティブな理由での外出だったことも良かったです。 荷物も「マドレセット」がそのまま今でも日常のお出かけに使えていて、いつもフル装備で外出できるようになりました。



②運動だけではなくセルフケアを学べたこと

長年、肩こり腰痛に悩まされてきました。治したくて整体やヨガにも通っていたのですが、どうにも良くならず、私は一生痛みと付き合い続けるのだろうと思っていました。  


そんななか、一週目から驚くほどの効果がありました。

「骨盤を意識すること」はヨガ教室でも教えてもらっていたのですが、ポーズをとると逆に痛みが増すこともしばしば。インストラクターの方の教え方がすごくわかりやすくて、運動音痴の自分にもすぐに理解できたことが大きかったと思います。


また、おむつ替えやミルク、抱っこの時も骨盤に意識を向けるなど、子育て中でも簡単に取り入れられるセルフケアを学べたことも嬉しかったです。  


また、妊娠がわかって以来、6ヶ月に入るまで悪阻が続き、後期に入るとトイレに行くだけでも息切れするなどしてほぼ動けない生活でした。1週間に1回のエクササイズでも、これまで運動しなかった分を取り戻せるくらい体を動かせたと思います。



③周りの助けを借りるハードルが少し下がったこと  

もともと「助けてほしい」「手伝って」が言えませんでした。


妊婦でかなりお腹が大きいのに席を譲ってもらうのが申し訳なくて、お腹を隠して電車に乗ったり、優先席近くに立たないようにしたこともありました。


疲れて座りたいサラリーマンもいるし、腰が曲がったお年寄りもいるし、自分よりもっと大変だけど頑張っている人がいるからと思うのもあったし、助けを求めることが恥ずかしいし悪いと思い込んでいたことがあります。ですから、外出先で親切にしていただいても、いつも人に謝ってばかりでした。  


今回も、介助ボランティアの方に来ていただいて、私なんかが助けを求めていいのだろうかと思っていましたが、いざ助けてもらうと世界が広がり、縮こまらず遠慮しないで助けを求めるメリットの大きさを実感しました。教室では、同じお母さんの立場の受講生からも親切な声かけをしていただいてとても嬉しかったし、気持ちが良かったです。  


当たり前ですが、人間は一人で生きていけない場面もあって、それは私にも当てはまることだと思いました。自分も必要な時は助けてもらいながら、同じように困っている人を見かけたら積極的に声をかけて、いただいた親切をお返ししていきたいと思います。



④「わたし」の気持ちに目を向けられたこと  

今のところ、区の多胎児交流会しか参加したことがないのですが、そこでの話題は、たいてい「どうやったら赤ちゃんが寝ますか?」「どれくらいミルクを飲みますか?」「寝返りの練習はしていますか?」など、どれも「赤ちゃんを中心として」母親がどう動くか、ということばかり。


それはそれで有益な集まりではあったのですが、マドレでの対話の時間に、いざ「わたし」を主語にすると全然話せなくて、いかに自分の気持ちが後回しだったかに気付かされました。特に、「5年後のわたし」をテーマにすると、びっくりするほどネタがない…。これまで目先のことに一生懸命で余裕がなかったと実感しました。



⑤夫に独り時間をプレゼントできたこと  

夫は育休をとっていて、育児ノイローゼになりかけていました。

「誰も自分の育児を褒めてくれない」「子どものことを嫌いになりそう」と呟くこともあって、とても心配なところまでいってしまいました。


私がマドレに出かけて帰ってくるまでの5時間、夫は睡眠もしっかりとってリフレッシュできたそうです。帰るといつも、生き生きした表情で子どもたちをハグしていたのが印象的でした。「我が子の可愛さを再確認した」と真面目な顔で話していたときは、思わず笑ってしまいました。


***


この制度がなかったら、私がマドレに参加することはなかったと思います。

参加しなければ、今ごろまた、子どもたちと夫、といういつものメンバーに囲まれて、「わたし」を忘れたまま、うつうつとして過ごしていたと思います。


私と子供達に外出の機会を与えてくださったこと、また、夫にリフレッシュの時間をくださったこと、本当に、本当にありがとうございました。  


また、お子様の予定や用事もあるなか、朝早くに遠くから送迎に来てくださり、レッスン中も子どもの面倒をみてくださった介助ボランティアの皆様に、この場を借りて、改めて深くお礼申し上げます。ありがとうございました。  


もともと夫は家事育児にかなり協力的でしたが、産後の体力のなさ、理由もわからない気持ちの落ち込みに関しては、妊娠出産を経験した女性同士にしか分かり合えないところもあり、そういった意味では、私は孤独感をおぼえてきたのだと気付かされる部分もありました。


でも、私は独りじゃない!そう思えた1ヶ月間でした。 ありがとうございました。

(おーちゃんのメッセージを動画にまとめたものもぜひあわせてご覧ください)


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おーちゃん、本当に素敵なメッセージをありがとうございました。


最後まで読んでくださった皆さんも、ありがとうございました。

いかがでしたか??


産後ケアバトン制度は、母子だけじゃなく、そのパートナーやご家族みなさんを支えるものにもなっていることが伝わったのではないでしょうか。


この制度は、みなさまのご寄付によって支えられています。

1組でも多くの産後家庭に産後ケアプログラムを届けられるよう、引き続き、ご支援をお願いします。


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