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産後は、身体も心理状態も環境も、数日、数週間単位で変化する大変な時期です。
しかし、母子手帳には赤ちゃんの発育の変化のページはあっても、母体の変化やその対応についてのページはありません。めまぐるしい変化に翻弄されて大変な思いをしている産後女性に与えられるアドバイスは、「適度な運動を」「上手に手を抜いて」など、あまり具体的でないものばかりでした。
私たちは、産後のボディケア&フィットネス教室でたくさんの産後女性と接してきた経験から、産前・産後を5つの時期に分類し、それぞれのステージにおいて必要なサポートや学ぶべきことを洗い出し、まとめてみました。


こころ からだ この時期にやっておくこと
妊娠後期 幸せいっぱい!
意識は出産というイベントに集中している。
産後の現実については、ピンときていない。
妊婦特有のトラブル
むくみ、お腹が張る、脚がつる、シミがふえる、トイレが近くなる、夜中何度もおきる、貧血など。

だが、出産後はからだが軽くなるだろうとたかをくくっている。
今後の打ち合わせ
出産後の現実に対処できるよう、パートナーや周囲のサポーターと具体的な話し合いをしておく。
「産んでみないとわからないから・・・」
といって産後の家事や上の子の世話の手配など大事なことを保留にしないように。
産んでからだと、「そんな元気ないわ」といって話し合いどころじゃなくなるものです。
出産直後〜
入院中
(1週間)
興奮状態
精神は高揚し、過敏になっている。ちょっとした一言に傷ついたり、カチンときたり・・・。
愕然!
からだはガタガタ。
からだは軽くなるどころか、重く、ひきずるようにして動く。
自分が自分でなくなってしまったかのような違和感。
股が痛い、痔がいたい、乳首がいたい・・。
母乳をうまく吸ってくれない。
誰か助けて〜〜・・・・・
母子の絆づくり
赤ちゃんと密着して休める環境をつくり、母と子の絆をつくりあげる。

母体の健康のケア
表面の痛いところだけでなく、からだ全体に意識を向ける。自分の身体感覚を取り戻し、麻痺させないこと。
退院後〜
床上げ
(3週間)
混乱、当惑。
来客が最も多くなる時期。
祝福を浴びる一方で、赤ちゃんを見に来る人たちと自分との間に距離を感じてしまう。
また、身内にはなぜかイライラするという現象も・・・。
母体の健康
小さくふにゃふにゃな赤ちゃんを24時間お世話する緊張から、肩、背中がこってくる。
股関節もまだグラグラしている。
積極的休養
産後一ヶ月は、とにかく横になって、寝たきりでしっかり休む。退屈して家事をしてしまったりダラダラTVをみてしまったりして、余計に回復を遅らせてしまうこともあるので気をつけて。
しかし、ただゴロゴロしていても退屈だし、床ズレをおこし、からだの不快感が増すので寝ながらできる、産後のエクササイズを自分の体と対話しながらおこなう。

委ねることを学ぶ
産後のままならさに愕然とするのは、自分を過信していたから。自分で何でもできるという傲慢さを手放し、「委ねる心」を養う貴重な機会。

人の手を借り感謝する
来客をもてなすのではなく、来客にも家事を手伝ってもらうくらいの段取りを。
掃除、洗濯、料理、上の子の世話など、産後女性の代わりは、身内が片手間にやることが多いが、ほんとうは片手間でなく本格的なサポートが必要。産後ヘルパーなどのサービスを利用するのもオススメ。
床上げ〜
産後6ヵ月
不安
出産直後のお祭り騒ぎは終息し、来客も減る。お手伝いの手も少なくなり、自分が赤ちゃんの世話と家のことを担いはじめる。あんなに楽しみにしていた赤ちゃんとの生活だけど、毎日が忙しく、余裕がない日々。
でもなにも産み出していないような空虚感も感じる。

孤独
赤ちゃんをつれての初めての外出は緊張する。赤ちゃんの話だけでなく、大人の話ができる仲間がほしい。

違和感
「新米ママ」「お母さん一年生」などと言われ、自分が何歳なのだかわからなくなるような、自分のアイデンティティが危機にさらされるような違和感。
体も心もボロボロに
肩こりや腰痛が悪化。寝不足、腱鞘炎、膝痛など体のあちこちに痛みや故障がでてくる。
抜け毛、シミ、シワなどの皮膚や毛髪のトラブルも…。

「夜中に起こされるから今のうちに寝ておこう」「体力を温存しておこう」と動くことを億劫に感じがち。しかし、動かないことでかえって疲労が溜まり、精神的にも鬱々としてくる。
セルフケアとエクササイズ
体を動かすことによって、コリや痛みは解消される。全身の血行をよくすることでシミやシワも改善する。
セルフケアを学んで、体を動かしながら、自分の身体とコミュニケーションをとり、子育てする身体へとバージョンアップさせていく。
赤ちゃんを傍らにおいていろいろなことができる、唯一の期間。あっというまにすぎてしまうからこの時期を逃さずに。

パートナーとのコミュニケーション
こんなに状況が変化したのだからパートナーは自分で察して気を利かせるべき!と考えがちだが、たいてい察することはできない。
言葉にして伝えないと伝わらないのが人間というもの。このように状況が激変したときこそ、建設的なコミュニケーションをとることが必要。これが欠けると溝は深まるばかり。
産後7ヶ月〜 個人差が生じるこころとからだ
産後6ヵ月をどのように過ごすかで、この先の行動、精神状態が決まるため、個人差が激しく生じる。

赤ちゃんの動きが活発に
ふにゃふにゃだった赤ちゃんもずいぶんしっかりしてくるので、余裕がでてくる。一方、赤ちゃんはもはやじっとしてはいない。身近な大人に「かまって!」というアピールをしてくる。赤ちゃんは、母親以外の人でもいいので、人との関わりをつよく求める。
社会で子どもを育てる
子育てを自分だけで抱え込むのではなく、必要に応じていろいろな人に手伝ってもらって感謝する、という器量を育てたい。

自分の生きかたを見つめる。
子どものお手本でもある1人の大人としてどう生きていくか考え、行動する。
地域で、家庭で、社会で、どんな貢献ができるだろう。わが子のことばかりでなく、家族のこと、地域のこと、社会のことを考えはじめる。
子どもは母親としての自分だけでなく、パートナーとしての自分、職業人としての自分、地域の市民としての自分、すべて見ている。


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